弁護士コラム

死亡事故の葬儀費用はどこまで賠償の対象となるか?

[投稿日] 2018年01月12日 [最終更新日] 2018年01月12日

Q  家族が交通事故で亡くなりました。かかった葬儀費用はすべて賠償として請求できるのでしょうか?

 

A  葬儀関係費用は現在の民事訴訟実務(いわゆる赤い本基準)では、原則として支出が150万円を超えた場合には150万円、支出が150万円を下回る場合には実際に支出した額とされています。

 

なんで150万円?という疑問を持たれる方もいらっしゃると思うので,上記のような基準が定式化するまでのかつての議論からご紹介します。

 

1  かつての議論(人はいずれ死亡するから事故により発生した損害ではない?)

かつては、「人はいずれ死亡するのだから、遅かれ早かれ葬儀費用自体は発生するもので、事故により固有に発生するものではない」として、否定する見解もありましたが、葬儀費用が賠償の対象となること自体は、最高裁判例により認められています(最判昭和43年10月3日)。

 

2  現在はほぼ定式化されている

 

 葬儀関係費用が賠償の対象に含まれるとしても、その全てが認められるわけではなく、原則150万円(支出がこれを下回る場合には実際に支出した額)としてほぼ定式化されています。

 

とはいえ、裁判例の中には、被害者の社会的地位などの特殊事情を一定程度考慮して認定する例もあるようです。

 

3  香典返し費用は賠償の対象にはならない

 

 注意しておきたい点としては、香典返しの費用は賠償の対象になりません。

 逆に、香典として参列者として受け取った金員を葬儀費用から差し引く(損益相殺とよびます)こともされません(最判昭和43年10月3日)。


 

コラムの内容は更新時のものであり、最新の情報と異なることがあります。

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