弁護士コラム

休業損害とはどのように算定されますか?(基礎編)

[投稿日] 2018年03月02日 [最終更新日] 2018年03月05日

交通事故に遭い、怪我のために入院や通院をし、そのために仕事ができずに収入が減った、という損害のことを、「休業損害」と呼びます。

 

 今回は、休業損害が認められる要件や、金額の算定方法について、基本的な考え方をご説明します。

 

具体的な要件や日額計算などは職業類型などによってもさまざま異なってきますので、そちらは別の機会に譲ります。

 

1  休業損害が認められる法的根拠は?

 

 交通事故をはじめとする不法行為(民法709条)では、加害者に対して相当因果関係が認められる損害を請求することができます。

 

 ですから、事故が原因で仕事ができなくなって収入がへったときに、怪我が治ったときまたは症状固定と判断されるまで(症状固定後の収入減少は、後遺障害による損害として評価します)、もし事故がなければ得られたはずの収入との差額(得べかりし利益)が相当因果関係の認められる損害となります。

 

2 休業損害が認められる要件

 

①  事故と休業との相当因果関係

 

 休業損害が認められる日数は、通院した日や休業した日と直ちにイコールとは言えません。

  例えば怪我の程度からすれば、仕事をしながら仕事帰りに通院することも可能な場合もありえるからです。

 その休業は事故と因果関係があったといえるかが要件となることはいうまでもありません。

 

②  休業の必要性

 事故と休業に因果関係はあるという場合でも、その怪我で休業することが通常相当であるといえることが必要です。

 極端に言えば、「この程度の症状でこんなに休む必要がある?」という話です。医師からの休業指示なども参考にはなりますが、最終的には法的な判断なので、怪我の部位や症状の程度、仕事の内容などから、具体的にどのような支障があったかを考える必要があります。

 

3  損害額の算定方法(原則形)

 

 休業損害の算定式は、

 

(事故前の1日あたりの収入) × (症状固定日までの休業日数) - (休業中に支払われた賃金)

 

で表されます。

 

 ただ、この「事故前の収入」や「休業日数」をどのように評価するかは、それぞれの職業類型(給与所得者か、会社役員か、家事労働者かなど)によって異なってきます。

 

 今回は休業損害の基本的な考え方をおさえ、また別の機会に応用的なお話をしたいと思います。

 

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新田 真之介 弁護士

取扱分野
交通事故

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