弁護士コラム

交通事故でも(もちろん)健康保険は使えます。

[投稿日] 2018年03月20日 [最終更新日] 2018年03月20日

今でもごくまれに、「病院から交通事故では健康保険は使えないと言われたのですが。」という相談を受けることがあります。

 

1  当然ながら交通事故でも健康保険は使えます。

 

東京地方裁判所交通部(民事第27部)の見解も以下のように明確に示されています(別冊判例タイムズ38号4頁)。

 

『交通事故によって受傷した場合でも健康保険による診療を受けることが可能である。厚生労働省も、国民健康保険課長通知によって、交通事故の場合でも健康保険による診療を行うことができることを繰り返し公表している。さらに、自由診療の場合の診療単価は、私立病院では健康保険の約2倍と高額であるため、事案によっては自賠責保険の傷害保険金の大半、場合によっては全額が治療費に充当されてしまい、被害者の救済に反する状況が生じかねない。東京地裁においても、加害者側において、被害者の受診した医療機関がいわゆる過剰診療、濃厚診療を行い、不当に高額な治療費を請求していると主張して、医療費の相当額をめぐって争うわれる事案がかなりの件数見受けられるようになっている。このような無用な争いを避け、被害者の実質的な救済に障害保険金を当てるためにも、健康保険による診療を十分に活用すべきであろう。』

 

2 積極的に健康保険を利用すべき場合

 健康保険を使うかどうかはあくまでご本人の選択ですが、以下のような場合には、積極的に健康保険を利用すべき場合が多いと思われます。

① 過失相殺がされる場合

被害者側に過失が大きくなる場合には健康保険を使わないと最終的な自己負担分が大きくなることがあります。

 

② 加害者が無保険者である場合

加害者が保険に入っていないなど、支払い能力に不安要素がある場合には、健康保険を使わないと最終的な自己負担が大きくなってしまう場合があります。

 

③人身傷害保険を利用する場合

自己が加入する人身傷害保険を利用する場合には約款で保険診療が義務付けられています。

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新田 真之介 弁護士

取扱分野
交通事故

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