弁護士コラム

車両損害の[経済的全損]って何ですか?

[投稿日] 2018年03月24日 [最終更新日] 2018年03月24日

弁護士の新田真之介です。交通事故を専門としています。

いつもコラムを読んでいただきありがとうございます。

今回は車両損害についてお話しします。

 

1 修理費がすべて認められるとは限らない?

 

車両の損害については、修理費と、車両の事故当時の時価額(細かく言うと、それと買替諸費用との合計額)の「いずれか低い方」が賠償の対象となります。

 

つまり修理費用が、車両の時価額よりも高くなってしまう場合には車両の時価額までしか賠償されないと言うことです。このことを「経済的全損」と呼びます。

 

  その根拠として、事故当時の時価額の賠償を受ければ、十分な賠償を受けたといえ、それ以上の賠償を受ければ、かえって事故により利得をする結果になってしまうから、とされています。

 

 

2  では、車両の時価額はどのようにして算定されるか

 

判例は、

「原則として、当該車両と同一の車種・年式・型・同程度の使用状態・走行距離等の自動車を中古車市場において取得し得るに要する価額によって定めるべき」であるとされています(東京地裁昭和59年3月30日判決・交民17巻2号501頁)

 

資料として1番多く用いられているのは、有限会社オートガイド社が発行する自動車価格月報(いわゆる「レッドブック」)ですが、

それがない場合などには中古車情報サイト等の平均を取る方法も取られることがあります。ただし中古車サイトなどの場合には、走行距離や状態などが同じとは限らないことやサンプル数が少ない場合などがあり、平均のとりかたなどが争われることが多い印象です。

新田・天野法律事務所 〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-12-6 KSビル6階
Resized avatar mini magick20171121 20539 dh0emu

新田 真之介 弁護士

取扱分野
交通事故

コラムの内容は更新時のものであり、最新の情報と異なることがあります。