弁護士コラム

相続が発生しました。遺産分割調停はどのように進むのでしょうか。

[投稿日] 2020年02月02日 [最終更新日] 2020年02月08日

相続が発生しました。遺産分割調停はどのように進むのでしょうか。

2020.2.2 弁護士中野雅也

【お困りの内容】

・相続が発生したが相続人間で話が進まないので弁護士に相談したい。

・相談時に集めておくべき資料はあるか。

・遺産分割調停の進め方はどのようなものか。

 

【相談の一例】

 相続が発生しましたが、相続人間で意見の対立が激しく交渉が暗礁に乗り上げました。月日ばかり過ぎていきます。弁護士に遺産分割の調停を依頼しようと考えています。一般的な遺産分割調停の進め方を教えてください。また、弁護士に相談する際にもっていくと良い資料はありますか。

 

【回答】

(はじめに)

 遺産分割調停では、被相続人の遺産に関する事柄だけではなく、遺産分割調停ではなく民事訴訟で解決を図るべき事柄や、法律の問題ではなく道徳的又は感情的な事柄まで、様々な事柄が主張されることがあります。

 そのため、遺産分割調停においては、本記事の末尾で紹介します東京家庭裁判所が作成した「遺産分割調停の進め方」を念頭に置き、段階的に審理を進めていきます。

 相談者様が、弁護士に相談する際にも、「遺産分割調停の進め方」を参照しておくと、弁護士の考え方がよく理解でき効率的に相談できると考えます。

 

(遺産分割調停の進め方の概要。①から順に進めていきます。)

① 相続人の範囲を確定(誰が相続人であるかを確認する)

② 遺産の範囲を確定(基本的に被相続人が亡くなった時点の財産で現在も存在する財産)

③ 遺産の評価(不動産などの評価額を合意。合意できない場合は鑑定(費用が必要))

④ 相続人の取得額を確定(法定相続分に従って取得額を決定。仮に特別受益や寄与分があれば修正。)

⑤ 遺産の分割方法を確定(現物で分ける。現物を分けて差額を金員で調整。現物を売却して金員で分けるとなど。)

 

(ご相談時にお持ちいただくとよい資料)

 ご相談時には、ア 遺言書があれば遺言書のコピー、イ 誰が相続人であるかを確認する資料として被相続人が生まれてから死ぬまでの戸籍謄本、ウ 被相続人の不動産の所有を明らかにする固定資産評価証明書、現在事項証明書、エ 預金の額を明らかにする銀行が発行する残高証明書、預金通帳、オ 被相続人が金融機関等から受け取った封書・ハガキ、カ 被相続人が生前にした賃貸借契約書・金銭消費貸借契約書等の書類をお持ちいただけると効率的に相談を進められます。

 なお、市町村が発行する戸籍謄本や金融機関が発行する残高証明書を収集するのは手間がかかります。弁護士に取り寄せを依頼することもできます。弁護士に相談をする際は、事前に問い合わせをするのが良いと存じます。

 

弁護士中野雅也のホームページ:https://www.nakanobengoshi.com/

 

【東京家庭裁判所家事第5部の「遺産分割の進め方」】

http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/isanbunkatu_no_susumekata.pdf

以上

 

 

大江忠・田中豊法律事務所 〒105-0001 東京都港区虎ノ門1-1-20 虎ノ門実業会館4階 平日10:00-18:00
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中野 雅也 弁護士

取扱分野
相続 労働 企業法務

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