「誰かを探したい」という場合、様々なケースがあります。
中には緊急性が高く、一刻も早く見つけ出したいという場合もあるでしょう。
しかし、そのような時こそ、慌てず冷静に方法や手順を考えるべきです。
人を探したいという場合、それなりに事態が切迫していたり、切実な理由があったりすることが多く、そのため「適切ではない行動を取ってしまう」「悪質な業者に付け込まれる」などのリスクが高くなるからです。
とはいえ、「なかなか冷静になれない」「そもそも何をどうすればいいのかわからない」「人探しの際にやってはいけないことは?」といった方も少なくないでしょう。
そこで、人探しの方法として最善の手段をご紹介します。
それは、「探偵に頼むこと」です。
以下では、
- どうして人探しの際には探偵へ頼むのがベストなのか?
- 探偵に人探しを依頼すると、いくらくらいの金額が掛かるのか?
- 悪質な業者に騙されないための方法とは?
などといった点について、私達がリサーチした内容を元に一から丁寧に解説していきます。
あなたの尋ね人を早急に、確実に探し出すためにも、最適な方法をお選びください。
目次
なぜ探偵事務所に依頼すべきなのか?
(1)身近な3つの方法では不十分
人を探さなければならなくなった場合、多くの人が思いつく選択肢は、主に以下の3つではないでしょうか。
- 自力で探す
- 友人や知人の協力を得る
- 警察に届け出る
もちろん、これらの方法が適している場合もあります。
ですが、それらには一長一短があり、人探しの手段として十分とはいえません。
これら3つの方法では探し出せない場合。
残念ながら、そういうケースは決して少なくありません。
そしてそのようなときこそ、人探しのプロフェッショナルである探偵の出番なのです。
(2)警察への届出では足りないのか?
自分や知り合いなどの力だけで人を探すには限界がある、というのはあまり説明を要しないでしょう。
しかし、「警察に届け出れば組織の力で探し出してくれるのではないか」と思われるかも知れません。
では、警察に届け出るのと探偵事務所に依頼するのとでは、何が違うのでしょうか?
実は、警察が積極的に動いて捜索をしてくれるのは、事件性があると見られる一定の場合に限られるのです。
何故なら、警察は人探し専門の組織ではないからです。
警察の業務は、重大事件の捜査から交通安全の確保、警備、市民への講習など様々にあります。
これに対して、行方不明者の数は2016年だけでも全国で84,850名に上ります。
しかも、この数はあくまで届出を受理した行方不明者数に過ぎないので、潜在的には更に多くの行方不明者が存在すると考えられます。
つまり、一人ひとりの行方不明者を探すには、あまりにも警察の人手は足りないのです。
ましてや、行方不明というより「音沙汰のない旧友に会いたい」などといった事件性のない人探しであれば、警察の業務から外れてしまうため、届出が受理されることもありません。
このように、人探しという点に限れば、警察のカバーしてくれる範囲はさほど広くないといえるのです。
(3)探偵は人探しのプロフェッショナル
探偵の仕事の多くは、「素行調査」と「人探し」に集約されます。
警察のように幅広い仕事を全国的に取り扱うわけではないため、人探しに専念できるのです。
ただ時間や人員を投入できるというだけではなく、後述するように、人を探し出すための技術やノウハウも有しています。
加えて、探偵は依頼内容に対する守秘義務を負っています。
これはただの契約上の義務にとどまらず、「探偵業の業務の適正化に関する法律」(探偵業法)という法律上定められているものです(探偵業法第10条1項)。
自分一人で探すならばともかく、知人などの助力を得た場合、あなたが誰をどのような理由から探しているかということが、無責任な噂話として広がってしまうというおそれもあります。
探偵はプロですから、そういった心配は一切無用なのです。
人探しの費用・料金相場はどのくらい?
(1)人探しの費用・料金の相場
人探しの費用・料金の相場は、それぞれのケースによっても変わるため、一般論が通用しにくいものです。
そこで、取材結果を基にして、具体的にみていきます。
①探偵事務所Aの場合
まず、調査期間の長さによって費用・料金の目安が変わります。
捜査期間 | 費用 |
---|---|
1日 | 約30万円 |
3日 | 約80万円 |
1週間 | 約175万円 |
3週間 | 約370万円 |
1ヶ月 | 約500万円 |
数ヶ月 | 200万円~ |
探偵事務所Aでは、最低3名以上の人員によって、綿密な調査を進めていきます。
費用の内訳としては、人件費・交通費・施設利用費のほか、車両代や燃料費、通信費、機材代、宿泊費、書類作成費などが含まれます。
これらは見積もり段階で提示され、後から水増し請求がなされるということは一切ありません。
また、調査対象者の年代によっても調査期間が変わってくることが多い、といいます。
実際の探偵の経験などから示された年代別の調査必要期間の目安は、次のとおりです。
対象者の年代 | 捜査期間 |
---|---|
10代 | 4日間 |
20代 | 7日間 |
30代 | 13日間 |
40代 | 14日間 |
50代 | 10日間 |
60代以降 | 12日間 |
未成年者の場合、比較的短期間で発見される傾向にあります。
これは、「事件性があると見なされやすく、警察も動くことが多い」「資金力に乏しいため、あまり遠くまで行かない」「単独での宿泊も断られるため、近場で見つけやすい」といった事情があるからです。
30~40代は、資金力が豊富にあり、また深刻な悩みによる家出や失踪も多いため、遠方までを視野に入れた調査が必要となってきます。
そこで、人員の数や時間、移動費といったものが増大し、料金・費用が高くなりがちだといいます。
60代以降の方の失踪は、認知症などの病気を伴うことが多く、探し出すための手掛かりが乏しい場合がよくあります。
必然的に人数や調査日数は増え、料金や費用も高額となりがちです。
②探偵事務所Bの場合
こちらの事務所の場合には、探し出す対象者の年代や調査期間によって料金相場が変動することはなく、調査時間をどれだけ見込むかによって金額が変わってくるといいます。
一般的な期間としては、3ヵ月が一つの目安であり、遺書が残されているなどといった喫緊の状況には1週間程度フルに稼働する調査を行うこともあります。
そのような場合、時間のロスがなくなるため、費用は安くなるとのことです。
調査料金の相場は100~150万円であり、これに成功報酬が加わります。
すなわち、時間計算と成功報酬を合わせた料金体系ということですね。
このように、人探しの費用・料金の相場は、数十万円~数百万円と見ておくといいでしょう。
ただし、難易度の低い人探しであれば、5~10万円程度で引き受けている探偵事務所もあるので、各事務所のホームページなどをご確認されるのが確実です。
(2)費用・料金の根拠を理解しよう
ある費用や料金が高いのか安いのか、適切なのかを判断するには、どうしてその金額が掛かるのかという根拠を理解する必要があります。
探したい相手を迅速・確実に発見するという目的達成のためには、費用や料金が高過ぎるのも困りますが、安過ぎるのも問題です。
最安値だからと依頼してみたら、本来必要な人員や機材を用意できなかったため結局見つからなかった……ということになっては、本末転倒だからです。
では、探偵に依頼する場合の費用・料金はどのように算出されるのでしょうか。
探偵事務所ごとによっても多少は変わりますが、「人探し」というだけで直ちに一律の金額が定まるわけではありません。
具体的な金額は、次の3つのポイントの相互関連によって決まります。
- 料金体系(プラン)
- 投入する人員の数
- 調査に要する期間(時間)
順にみていきましょう。
(3)人探しの費用・料金の決まり方
①料金体系(プラン)
探偵事務所の設定している料金体系は、多くの場合、次のどれか、もしくは複数が採用されています。
- 時間計算・日割り計算タイプ
掛かった時間や日数の分だけ料金が発生するという計算方法です。利点としては、調査対象となる相手の情報が充実している場合には短時間で発見できることもあるため、そうしたケースで安く依頼できるということが挙げられます。 - 期間計算タイプ
8時間、3日間、1ヵ月間というように一定の期間を予め決め、それに応じた料金パックを選ぶという計算方法です。調査対象者がどれくらいで見つかるかが全くわからない場合、期間計算を選ぶことで1単位時間あたりの料金が安くなるという、いわゆる「まとめ買い」プランです。 - (完全)成功報酬タイプ
事前に着手金を支払い、対象となる相手を無事に発見できた場合に成功報酬を支払うという計算方法です。当然、成功しなければ成功報酬は不要です。逆に言えば、その探偵の自信の表れとも見ることができます。ただし、成功報酬額をきちんと契約時に決めておくこと、「成功」とは何を意味するのかをはっきりさせておくことが重要です。
②投入する人員の数
探偵事務所への取材によれば、1日あたりの調査費用の内訳として、一番かかるのは人件費とされています。
多くの探偵事務所では、人探しにおいて、ただ1名の探偵に調査を進めさせるわけではなく、最低でも2名、通常3~5名でのマンパワーを用います。
これは、1名では休息や食事、お手洗いといったものも満足に確保できず、調査に粗やムラが生じるおそれが高くなるためです。
また、探したい相手の移動先が複数箇所考えられる場合や、広範囲の地域を探す場合などにも、複数名の探偵を用意することが不可欠となります。
調査難易度によって料金が変わるという探偵事務所の場合、一つの目安は「どれだけの人員を割く必要があるか」です。
③調査に要する期間(時間)
特に時間計算・日割り計算タイプでは、調査にどれだけの時間や日数が掛かったかという点が、具体的料金に直接関わってきます。
動員人数が多ければ多いほど、調査に要した期間や時間が長引く際の料金の上がり具合も大きくなります。
他方、期間計算タイプや(完全)成功報酬タイプでは、一定の期間をひと纏まりとして料金を算定するため、事前に示された料金から大幅に上がるということはありません。
探し出したい相手の情報がどれだけあるかによっても調査期間・時間は変わってきます。
長くなりそうだという場合、期間計算タイプや成功報酬タイプのプランがあるならば、それを検討してみてもいいでしょう。
誰が失踪したのか?誰を探すのか?
下記に失踪された方別の対処法や探し方、どのタイミングで警察や探偵に依頼すべきかを解説しております。
合わせてご確認ください。
詐欺まがいの探偵事務所の見分け方
(1)探偵事務所への依頼と料金トラブル
病院にヤブ医者がおり、弁護士に三百代言がいるように、残念ながら探偵業界にも悪質な業者というのは僅かながら存在します。
全体の探偵事務所の数からすると極めて少ないにせよ、運悪くそうした業者に遭遇してしまったら、何の慰めにもなりません。
そこで、詐欺まがいの追加請求や高額請求をしてくる探偵事務所を事前に見分ける方法やポイントについてお教えします。
(2)費用・料金見積もりの明確性
まず、料金のトラブルは、契約の不明確さから生じることが非常に多いものです。
上で述べたように、「いくら掛かるのか」「その見積額の根拠は何なのか」ということを、事前の相談の時点ではっきりさせておきましょう。
逆に、料金のことを訊ねると嫌な顔をする、無愛想になる、きちんと答えてくれない、といった対応がなされるような事務所は避けるべきです。
ポイントは、どれだけの人員を割いて、どれくらいの期間探してもらうのか、料金体系は時間計算なのか期間計算なのか、成功報酬制なのか、といった点です。
特に時間計算の場合、単位時間の繰り上げ算定によって費用が大きく変わってくることもあるため、確認は重要です。
(3)業界団体への加盟
日本の探偵業において、公的資格や国家資格はありませんし、公的団体も存在しません。
探偵業法という縛りこそあるものの、それ以外の信頼性の保障はないというのが現状です。
しかし、探偵業務の質や水準を担保するため、いくつかの業界団体があります。
たとえば日本国内なら「内閣総理大臣認可法人 全国調査業協同組合」や「一般社団法人 日本調査業協会」などが挙げられます。
また、国際的団体としては「World Association of Detectives 世界探偵社協会(WAD)」や「COUNCIL OF INTERNATIONAL INVESTIGATORS 国際調査協議会(CII)」があります。
これらの業界団体に加入していることが万全の信頼性の保障となるわけではありません。
ただ、全国調査業協同組合は内閣総理大臣の認可を受けていますし、日本調査業協会も警視庁を監督官庁とする全国組織ですので、トラブルが生じた場合、仲介してもらえることがあります。
したがって、こうした業界団体への加盟をしている探偵事務所を選べるなら、そうしたほうがよいという意味で、一定の見分け方の基準にはなるでしょう。
(4)調査の合法性
探偵事務所でも、細かく分けると様々な調査業務を取り扱っているところがあります。
その中で、違法な調査をメニューに掲げているところは避けなければなりません。
具体的には、
- 盗撮・盗聴
- 別れさせ屋
- 電話番号・ナンバープレートなどから個人を特定する行為
- 契約情報の取得
- 戸籍・犯歴などの個人情報の取得
といった行為は、プライバシー権を侵害する違法な調査に該当します。
これらのサービスを引き受けるような探偵事務所は、そもそも遵法意識が薄いと考えられ、後の料金トラブルなどを招く危険性も高いといえます。
他にも、「100%解決(発見)します!」といった誇大広告を出している事務所も避けたほうがいいでしょう。
以上のようなポイントに着目することで、詐欺まがいの請求をしてくるような探偵事務所を見分けることが可能となるのです。
人探しの費用・料金を安くする方法は?
(1)探偵事務所への依頼料がそれなりの額になる理由
探偵事務所への依頼料は、それなりに高額なものとなります。
この内訳は、もっぱら数名の人間を一定期間稼働させることに対する人件費と技術料で占められます。
人が失踪する理由や、人を見つけたい理由は様々です。
当然、ここを探せば確実に見つかるという場所があるわけでもないですし、唯一の絶対的な探し方があるわけでもありません。
探し出す対象となる相手に応じて、数多くの方法や手段を使い分ける必要があります。
つまり、いわば人探しという技術を、オーダーメイドするようなものなのですね。
とはいえ、同じサービスを受けるなら、少しでも安いに越したことはありません。
そこで、人探しの費用・料金を安く抑えるための2つの方法をご紹介します。
(2)相見積もりを行う
まず、複数の探偵事務所で相見積もりを行うという方法があります。
これを意外に思われる方もいらっしゃるかも知れません。
ですが、車や家を購入したり旅行プランを選んだりするのと同じように、あるいは医療においてセカンドオピニオンを受けるのと同様に、人探しというサービスを購入するわけですから、別業者の見積もりを参考にするのはおかしなことではありません。
ただ、相見積もりを行う際に気をつけなければならない点が2つあります。
第1に、それぞれの探偵事務所での見積もりを他事務所に開示しないこと。
探偵事務所における見積もりというのは、単に仕入れた既製品を売るのとは異なり、技術やノウハウ込みで算定されるものです。
したがって、それを他業者へ示すのは情報流出につながると共に、信頼関係を損ねる行為となるためです。
第2に、値段だけではなく内容もしっかりと確認すること。
人探しの費用・料金が人員数と時間や期間に左右されることは既に述べましたが、いくら安く見えても動員する探偵の数が少なかったり、対応時間や期間が短かったりする可能性があるのです。
人探しを依頼する目的は、探したい相手を見つけ出すことにあるわけですから、安値でも見つけられなかったら意味がありません。
言うまでもないことですが、相見積もりを行った結果、依頼を見送ることとなった事務所へはきちんとその旨の連絡を入れておきましょう。
(3)探してほしい相手の情報を詳しく伝える
人探しの成否は、探したい人物に関する情報量の多寡にあるといっても過言ではありません。
以下の項目でも触れますが、ある情報が存在するかどうかで、採れる手段が変わってくることもあります。
探し出す対象者の情報は、自分だけで要不要をあまり判断せず、細かいことでも漏らさず探偵に伝えましょう。
最低限伝えるべき情報としては、次のようなものがあります。
- 外見・容貌
- 身長・体格
- 年齢・性別
- 勤務先・通学先
- 交友関係
- 車種・ナンバー・車の色
- 普段利用する交通機関・路線
- 普段利用する店
- 生活パターン・行動パターン
この他にも、趣味や癖、話し方(方言の有無など)といった情報を伝えることで、探し方の幅や手掛かりが広がり、発見までの時間が短くなります。
その結果として、費用が安く抑えられるのです。
他にも、探したい相手の側が発見されたくないと思っている場合には、依頼者側の不用意な行動で調査が難航することもあります。
不安になったり気が急いだりする思いもわかりますが、探偵事務所に依頼したからには、どっしりと構えておきましょう。
探偵事務所はどのような方法で探すの?
(1)プロの技術・ノウハウとは?
人探しを探偵事務所に依頼するのがベストだという理由は、単に警察などよりも探偵のほうがフレキシブルに動けるからというだけではありません。
プロフェッショナルとしての技術やノウハウがあるからこそ、高い確率で行方不明者等を見つけ出すことができるのです。
ここでは、探偵が具体的にどういった方法で人探しを行うのかについて、触れられる範囲でご説明します。
(2)豊富な人脈・ツテ
プロが素人と比較してもっとも異なるのが、人脈やツテの豊富さです。
特に、全国的に事務所を構えているような探偵業者では、探し出したい相手が広範囲に移動していようとも、互いに連絡を取り合って調査を進めていくことが可能です。
これを存分に活用した聞き込み調査が、第一に挙げられる方法です。
人を見つけ出す手がかりになるのは、最終的には人からの情報です。
それゆえ、関係者や他人への聞き込み調査が人探しには有効なのです。
関係を持つ相手の範囲が広ければ広いほど、人の目や耳のネットワークが緻密に張り巡らせられるため、「こういう特徴を持った人物が何月何日の何時頃にどこどこを歩いていた」といった情報が入って来やすくなります。
依頼者個人が探す場合との最大の違いは、この点にあると言っていいでしょう。
(3)特殊な機材など
物語の中の探偵ほど派手なものではありませんが、現実の探偵にも特殊な機材や道具を活用する場面はあります。
たとえば小型カメラや録音機、通信機器は今では珍しいものではなくなりましたが、探偵の必須道具の一つといえます。
また、尾行や張り込みの際には変装道具を用いることもあります。
さらに、探偵犬を用いるというケースもあります。
探偵犬というのは、引退した、あるいは現役の警察犬であり、これもツテによって活用することが可能なのです。
人間の目では確かめられない捜索対象者の足取りも、探偵犬の鋭い嗅覚をもってすれば、掴めるという場合もあります。
他にも一般人なら見落としがちな、探偵ならではの意識や心構え、ちょっとしたテクニックなどはたくさんあります。
こうしたものを総合的に活かしながら、探偵たちは行方不明者等を探し出すのです。
行方不明者届(旧捜索願)は出す?出さない?
(1)警察への届出をすべきか
昔世話になった人を探したい、というようなケースではなく、家族などの近しい関係にある相手が突如として失踪してしまった場合、警察への届出をすべきかが問題となります。
普通に生活している人が警察と関わりを持つ機会はあまり多くありません。
そのため、警察に話を通すと大事になってしまうのではないか、と気後れしてしまうことがあります。
ですが、後述のように、待つだけでは最悪の事態を招くこともあるため、思い切って警察へ届け出たほうがいいこともあります。
そこで、警察への届出、すなわち行方不明者届(旧捜索願)と、それを出すべきかどうかの判断のポイントについて纏めておきました。
(2)行方不明者届とは?
行方不明者届とは、行方不明者の情報を警察に伝えるための届出のことです。
「行方不明者」というのは、「生活の本拠を離れ、その行方が明らかでない者」であり、「届出がなされたもの」です(行方不明者発見活動に関する規則 第2条1項)。
この「届出」というのが行方不明者届なのです。
この行方不明者届は、各警察署で24時間受け付けており、行方不明となった方の基本情報や写真などと、届け出をする者の印鑑・身分証明書を添えて行います。
届出をすることができるのは、親・配偶者・親族・内縁関係にある者・監護者・福祉事務所の職員・同居者・雇主、そして「行方不明者と社会生活において密接な関係を有する者」となっており、赤の他人や関係の薄い者では受理されません。
(3)行方不明者届を出すべきケースについて
結論から言いますと、行方不明者届を出せる関係者であって、行方不明となった方の普段の行動からして明らかに長時間の不在があると思われる場合には、遠慮なく行方不明者届を出すべきです。
特に、行方不明となってから3日を過ぎると、発見の可能性が10分の1程度にまで下がってしまうというデータもあるため、なるべく早急に動いたほうがよいでしょう。
これは時間の経過により行方不明者の移動範囲が広くなり、移動の痕跡も見つかりにくくなってしまうためです。
「行方がわからなくなってから3日以内」を目安として、気後れすることなく届出をしましょう。
探偵、警察、弁護士はどんな状況で依頼する?
(1)警察への届出をする状況
行方不明者届の項目でも触れましたが、探したい相手が連絡なしにいなくなり、それが長時間にわたるという状況であれば、最寄りの警察署へ届出をすべきです。
また、登山などでの遭難の場合にも、警察やレスキューに相談するのが適しているでしょう。
行方不明者届を出せば、警察では緊急性の高低を判断し、事件性の認められる行方不明者を「特異行方不明者」、それ以外を「一般行方不明者」に分けます。
その上で、特異行方不明者の場合には、積極的な捜索を行ってくれます。
(2)弁護士に話を伝える状況
相手に会いたいというより、法律上や契約上の手続きなどの関係によって人探しを行いたいというケースがあります。
たとえば、債務者が行方不明となっている場合や、遺産相続の際の相続人が一部所在不明となっている場合、離婚したい相手がどこかへいなくなってしまった場合などが挙げられます。
こうした時は、事件性はないので警察の管轄ではなく、法律問題が絡むので探偵事務所だけでは手に負えません。
そのため、弁護士に依頼するのが適切といえます。
(3)探偵事務所に依頼する状況
まず、純粋に相手に会いたいという場合。たとえば昔の恩師に会いたい、同級生に会いたい、初恋の人は今どこにいるのか……といった場合であれば、探偵事務所に依頼するのがベストです。
次に、重大な事件性があるとまではいえないし、法律問題が絡むわけでもないけれど、身近な人がいなくなってしまったという場合。たとえば夫婦喧嘩によって配偶者が家出してしまった、子供がプチ家出してしまった、年老いた親がふらりといなくなってしまった、などという場合です。
これも探偵事務所に依頼すれば、探し出してくれます。
さらに、一部は弁護士の業務範囲とも重なりますが、債権債務関係での人探しも探偵事務所が引き受けられることがあります。
家の借り主が失踪してしまった、多額のお金を貸した相手が逃げてしまった、といったケースです。
これらは法律問題と直接絡むわけではないため、探偵事務所でも対応できるのです。
このように、状況別に合わせて、もっとも適した相手に依頼・相談をすることで、探し人も見つかりやすくなります。
待つだけだと最悪の事態になる可能性も
(1)探偵事務所に依頼してまで人探しをする意味
もちろん、事件性がある失踪の場合には、警察も特異行方不明者として積極的に捜索を行ってくれます。
しかし、警察も四六時中、8万人を越える行方不明者を全力で探し続けるわけにはいきません。
探偵事務所に依頼すれば、少なくはない費用や料金が掛かります。
それでも人探しを依頼する方が後を絶たないのは、放っておくことで最悪の事態を招きかねないためです。
時には人命にも関わることですので、冷静でありながらも迅速な判断が求められます。
(2)時間と共に捜索難易度は上がる
待つだけではいけない理由は、もう一つあります。
それは、時間が経つにつれて行方不明者はあちらこちらへと移動し、その痕跡も見つかりにくくなるため、捜索の難易度が上がるという点です。
そればかりか、事故や怪我などで動けなくなっている場合、体力が徐々に低下するため、命の危険も生じてきます。
上述したように、行方不明となってから3日を過ぎると、発見の可能性が10分の1程度にまで下がるということもあり、問題は深刻です。
慣れない探偵事務所への相談に不安や心配を感じるという方もいらっしゃるでしょうが、体調不良の際に病院にかかるのと同じように、早ければ早いほどいい、ということもあります。
一歩を踏み出す思い切りが必要です。
調査能力の高い探偵事務所の選び方
(1)信頼性とトラブル対応
数多くの探偵事務所の中から調査能力の高いところを選ぶには、2つのポイントに着目する必要があります。
それは、「信頼性」と「トラブル対応力」です。
信頼性とは、きちんとした質の高い調査(人探し)を行ってくれるかどうかであり、これは料金の高低だけでは判断できないところがあります。
安ければいいというものでもありませんし、逆に高ければ安心かというと、単なるボッタクリの業者である可能性もあるからです。
トラブル対応力とは、万一問題が生じた時にも誠実な対応をしてくれるかどうかです。
信頼性がプラス面でのポイントの高さだとすると、トラブル対応はマイナス面でのポイントの低さといえるでしょう。
トラブルは起きないに越したことはありませんが、医者やパイロットがどんなに優秀でも医療ミスや飛行ミスは起こるように、人探しでもトラブルは生じ得ます。
その際のリカバリする力の高さこそが、探偵業者としての安定感に繋がるのです。
これを踏まえて、信頼性やトラブル対応力を判断するための基準を以下に示します。
(2)探偵業者としての基本条件の具備
第一に、最低限満たしていなければならないのは、探偵業者としての基本条件を備えていることです。
具体的には、各都道府県の公安委員会への届出と、契約書の作成です。
探偵業の公安委員会への届出は、2007年から義務付けられており、信頼のおける探偵事務所ではHPなどにその旨が明記されています。
また、契約書の作成と交付は探偵業法の第8条「重要事項の説明等」の各項に定められている法的な義務です。
これらは基本的な条件ですから、それすら行われていないような業者を選ぶべきではありません。
さらに、責任の所在が明確なことが挙げられます。
名前をころころ変えたりしておらず、事務所の所在地と責任者が明示されていることは、万一のトラブルが起きた時の対応力の高さにも通じます。
加えて、費用・料金体系の明確性と調査内容のきちんとした説明も必須です。
いくら掛かるかわからない、示さない探偵事務所では、ボッタクリのおそれがあるからであり、調査内容をしっかりと説明できないところでは、そもそも人探しのノウハウが不十分である可能性も考えられるからです。
以上が基本条件であり、これにプラスして望ましい条件が付加されます。
(3)探偵業者としての規模と実績
第二に、あると望ましい条件とは、ズバリ規模と実績です。
まず、探偵の人探しの方法についての項目でも述べましたが、プロならではの特長は人脈やツテの豊富さにあります。
つまり、その探偵事務所の規模が全国的であれば、全国の都道府県からの情報をやり取りすることができるため、アンテナが広くなるのです。
地域に密着した小規模な事務所にも、そこならではの良さというのはありますが、少なくとも人探しという目的での依頼をするならば、規模の大きな探偵事務所をおススメします。
次に、これは言うまでもないことですが、実績は信頼性の高さに繋がります。
新興の事務所だと、今までに人探しを引き受けて成功したことがあるのかないのか、ノウハウはあるのかといった判断材料がありません。
実績とは、要するにこれまで無事に発見できた人の数です。それが多ければ多いほど、貴方の探そうとしている相手が見つかる可能性も高くなるでしょう。
結論としては、
- 探偵事務所としての基本条件を備えていて、
- 全国的な規模があり、
- 豊富な実績を有する探偵事務所
こそが、「調査能力の高い探偵事務所」だといえます。
人探し実績多数のおすすめ探偵事務所
総合探偵社クロル
総合探偵社クロルは東京都豊島区にある東京本社の他、埼玉、大阪をはじめ全国に6つの拠点がある探偵社です。
2021年に設立された若い探偵事務所ですが、大手探偵事務所で20年以上にわたり調査活動へ従事してきたベテランスタッフが多数在籍しています。
総合探偵社クロルでは「少しでも調査に関わりたい。」という利用者の声に応え、利用者ができる調査や、プロの探偵に任せた方がよい調査を分担する、柔軟でかつ斬新な調査プランも用意しています。
総合探偵社クロルのデータ
総合探偵社クロルのデータは下表の通りです。
総合探偵社クロルのデータ | 内容 |
---|---|
探偵事務所設立 | 2021年 |
代表者 | 大原昇 |
実績 | 非公開 |
調査項目 |
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調査エリア | 日本全国 |
探偵業届出証明番号 (東京本部) |
東京都公安委員会 第30210097号 |
加盟団体 |
|
総合探偵社クロルの料金設定
総合探偵社クロルでは24時間365日無料相談を受け付けています。
利用者に合わせ3種類のプランを選べます。プランの選定方法によっては無料となるケースもあります。
調査員に調査を全て任せるか、利用者も調査の一部を行うか、無料の範囲でアドバイスをもらいながら自分で調査するかで、それぞれサービス内容・利用料金がかなり変わってきます。
項目 | おまかせ調査プラン | 一緒に調査プラン | セルフ調査プラン |
---|---|---|---|
調査内容 | 調査の開始~調査資料の提出まで全て調査員にお任せする | 調査の一部を利用者が担当する | 調査員はサポート業務・アドバイスのみ、利用者本人が実際に調査する |
料金(税込) | 198,000円~ | 110,000円~ | 0円~ |
報告書 | 〇 | × | × |
簡易報告書 | × | 〇 | × |
車両代金 | 〇 | 〇 | × |
機材費 | 〇 | 〇 | × |
諸経費 | 〇 | 〇 | × |
アドバイス | 〇 | 〇 | 〇 |
アフターフォロー | 〇 | 〇 | 〇 |
返金 ※調査時間が余った場合 |
〇 | × | × |
「一緒に調査プラン」や「セルフ調査プラン」を選べば、料金は大幅に安くなります。しかし、調査の素人が調査活動を行えば、調査対象者から発見されてしまうリスクも高くなります。
失敗なく確実な証拠を得るのか、リスクを冒し割安な料金プランで調査するか、よく検討する必要があるでしょう。