大学生の子供が家出したら、家族はどのような行動を取るべきでしょうか。
「警察に相談するなんて大げさだ」
「そのうち帰ってくるだろう」
と楽観視するか、大事にするのを避けたいと思うでしょう。
大学生は危険を回避する判断力を持っており、ある程度の経済力がある人も多いので、よっぽどのことがなければ無事だと考える人も多いかもしれません。
しかし、予期せぬケガや病気を引き起こしたり、軽犯罪に巻き込まれて帰るに帰れない状況に陥っていたりする可能性もあります。
緊急性や家出の兆候がない家出人こそ、予期せぬ事故などに巻き込まれている危険性があるため、早い段階で探せるかどうかが重要です。
最悪の事態を避けるためにも、安否確認をすることが家族の役目なのです。
今回は家出・失踪してしまった大学生をいち早く探し出す方法や家出の原因等を私達がリサーチした内容を元に解説します。
目次
大学生の家出の原因は?
大学生だけに限らず、社会に出ていない人間が家出をする原因はおおよそ絞られ、以下のようなものが挙げられます。
- 学業の悩み
- 就職活動の悩み
- 友達や恋人など、人間関係の悩み
- サークルや学校のコミュニティに関する悩み
- アルバイト先での悩み、トラブル
- SNSや出会い系
- ギャンブルや宗教などで借金
- 家庭環境、親や兄妹との関係
- 親からのプレッシャー
これらひとつだけではなく、いくつかの小さなストレスが積み重なった結果、家出という形で悩みやストレスを解決しようとします。
大学生にもなると県外から集まる学生も多く生徒数が大幅に増えるため、交友関係が広がります。
その中での上下関係や横のつながりなどにストレスを感じる人も多いでしょう。
人付き合いが増えると、パチンコや競馬などのギャンブルに触れたり宗教に勧誘されたりする機会や、飲み会や旅行などやりたいことが増えたりするため、借金に悩む学生も多くなるのです。
さらにスマートフォンの普及で、SNSや出会い系アプリで知らない人と簡単に会えるようになったことで、トラブルに巻き込まれるリスクも増えました。
スマートフォンは便利である反面、様々な危険性があります。
「既読無視」や「返信が遅い」など、リアルの人付き合いに気を使ったりSNS疲れを引き起こしたり、人とコミュニケーションが取りやすくなった反面、常にストレスを感じる原因にもなっているのです。
大学生でひとり暮らしをしている場合には、親や兄妹と仲が悪いとしてもすでに解消されているので、学校やアルバイトで悩みを抱えるリスクが増えます。
この他にもうつ病などの精神的病気や、肉体的な病気に悩んでいた場合の家出と自殺の関係性は否定しきれません。
大学生の家出の行き先は?
家出をした大学生が見つかる可能性が高い場所は、友人や恋人の家です。
大学生にもなると一人暮らしをしている学生が増えるため、家出しやすくなります。
友人や恋人が一人暮らしの場合は誰にも干渉されないので、家出人の親や周りの人は気づきにくいのです。
人間関係で悩んでいる場合は、一人で過ごせる以下のような場所にいることが多いです。
- ネットカフェ
- 漫画喫茶
- 住み込みのアルバイト
- 繁華街
- 車の中
アルバイトをしている学生なら自分で自由に使えるお金があるため、カプセルホテルや漫画喫茶、ネットカフェなどに泊まっている可能性が高いです。
車を持っている学生であれば、道の駅や幹線道路沿いのコンビニ、大型商業施設の駐車場などで寝泊まりしていることもあります。
行動力に伴って自由に使えるお金を持っているのが大学生です。
物事を見分ける判断力も身についてはいますが、社会に出たことのない大学生を悪用しようとする大人もいます。
十分な大人に思える大学生ですが、世間にどのような人間がいるのか知らないばっかりに事件に巻き込まれやすい状況もあるのではないでしょうか。
大学生の家出でも安心できない
大人と同じ判断力を持ち、思い通りにできるお金を持っている大学生ですが、家出をしたとなればただ帰りを待つだけというのは危険です。
確かに、本人は数日中に帰るつもりの家出だったとしても、途中で犯罪に巻き込まれたり事件の被害者や加害者になってしまったりするリスクがあります。
事故にあったり、ケガをして帰りたくても帰れない状況に陥ったりしているかもしれないのです。
「大人だから大丈夫だろう」「すぐに帰ってくるだろう」と信じたい気持ちや「あまり干渉しすぎるのはどうなのか」と思う気持ちもあるでしょう。
しかし、迷っている間に家出人が危険に晒されたり、事件に巻き込まれたりする可能性が高まるのです。
家出人を生きた状態で見つけるには、早い段階で行動を起こせるかどうかにかかっています。
大学生の家出人は警察に探してもらえる?
警察は殺人や強盗などの刑事事件の専門家なので、ただの家出人を探すことはほとんどありません。
家出人を警察に探してもらうためには以下のような条件を満たし、緊急性の高い「特異行方不明者」として判断される必要があります。
- 精神的な病気だと診断されている(うつ病や認知症など)
- 災害や事故に巻き込まれている
- 遺書が残っている
- 犯罪に巻き込まれている証拠がある
条件は以上だけに限らず、警察が緊急性が高いと判断すれば本格的な捜査を行います。
逆に警察が危険性がない・時間に余裕があると判断すれば、全国の警察に家出人の服装や顔写真などの情報が共有されるだけです。
全国の警察に情報が共有されれば、職務質問やパトロール、免許証の更新や取り締まりなどで発見できることもありますが、家出人がひとつの場所から出てこない場合には効果がありません。
警察が本格的に捜査してくれない場合や大事(おおごと)にしたくない場合には、自分で探すことになるでしょう。
大学生の家出人を自分で探す方法
家出人をさがすときには、闇雲に歩き回っても効率が悪く時間がかかるだけでなく、家出人に危険が迫る可能性が高まります。
まずは家出人の部屋や、車があればダッシュボードの中に遺書やメモ書き、日記などがないかを探しましょう。
死にたいという内容があれば一刻を争うので、警察が本格的に捜査するきっかけになります。
スマートフォンや財布に加えて、数日分の着替えがなくなっている場合には意図的な家出である可能性が高いです。
その際にはパソコンの閲覧履歴やゴミ箱のレシートなどに、行き先や使う道具などのヒントがあるかもしれないので、詳しく調べましょう。
家出人が利用するすべての部屋を探してなにもない場合は、学校や友人に家出人を見たかどうかを聞きます。
家出人が友人に口止めしている可能性もあるので、友人の話を鵜呑みにしてはいけませんが、誰も行方を知らない場合には事故や事件に巻き込まれている可能性が高いです。
通学路やよく行くお店や駅など、家出人が行きそうな場所を手当たり次第に当たるという方法もありますが、素人には効率が悪く時間がかかります。
時間が経つほど、元気な状態で見つけるのは難しくなるので、警察が本格的に探してくれない場合には探偵に頼るのもひとつの方法です。
大事にせず探すなら探偵に頼る
警察に頼ると、近所の人に知られたり噂になったりするのを嫌がる人もいるのではないでしょうか。
かといってなにもせずにいるのでは、家出人が無事に帰ってくる可能性が低くなります。
警察に頼って騒ぎにしたくない場合や、警察が本格的に探してくれない場合は、探偵に依頼すると早く見つけられます。
警察が殺人などの刑事事件のプロであるのに対し、探偵は人探しなどの民事事件の専門家です。
探偵は、警察犬を導入したりドローンで上空から探したりするなど、警察にも劣らない捜査力を持っていますし、素人では難しい聞き込みや張り込みなども積極的に行います。
探偵はプライバシーを守って捜査を行うので、近所や学校に知られずに家出人を探せるのです。
警察に相談して大事になるのを避けたり、なにもせずに家出人が帰るのを待っていたりするだけでは事態はいい方向へ動きませんし、家出人が無事に帰ってくる確率も低くなります。
「そのうち帰ってくる」「一時的なものだろう」と楽観視せず、帰りたくても帰れない状況に陥っているかもしれないことを考えて、探偵に依頼して迅速に探すという選択肢を知っておきましょう。
まとめ
大学生はほとんど大人で、正しい判断を下せる能力とある程度の経済力を持っている場合が多いため「家出なんて一時的なものだ」「気が変われば帰ってくる」と思う親も多いでしょう。
また、自分の子供は大丈夫だと信じたい気持ちがあるはずです。
誘拐されたり殺害されたりする可能性は小さな子供より低いと予想できますが、行動範囲の広さや経済力を考えると、事件や軽犯罪に巻き込まれる可能性は高まります。
ケガを負ったり予期せぬ病気を発症したりして、帰りたくても帰れない状態になっているかもしれません。
「心配したらきりがない」「本人に任せるべきだ」など、大学生にそこまで干渉するのをためらう方も多いのではないでしょうか。
しかし、予期せぬ事態は誰にでも起こる可能性があります。
警察に相談するのを躊躇している間に、家出人が危険な目にあう可能性が高まるのです。
取り返しのつかない事態になる前に探し出すためには、早い段階で警察や探偵に依頼して探し始めることが重要です。